マイケル・ブラストランド

危険とは浅瀬のサメ、食器棚の錠剤、グランドピアノが窓からずり落ちかけている下で子供がスキップしている状況だ。クリーム摂りすぎの食生活、ベースジャンプ、密造酒、歩行者対2階建てバス、車でのスピードの出し過ぎ、変な天気もだし、スリル満点の物事もだ。言い換えると、危険はいつどこにでもある。そして、どれをとっても例の2つの顔をもっている。無感情で型にはまった、計算に徹する顔と、人間くさい希望と恐怖に満ちた顔だ。この2つを一度に見る、というのが本書の普通ではない目的である。 数字と統計情報は揃っている。それらを駆使して、山あり谷ありの人生におけるさまざまな出来事の確率を見ていく。子供ならではのリスク、暴力、事故、犯罪のリスク、セックス、麻薬、乗り物での移動、食事、ライフスタイルに由来する危険、自然災害のリスクなどだ。そして、これらのリスクがわかる仕組み、リスクがわからないことがある事情、リスクの変遷について述べていくが、話がわかりやすくなるよう、手に入るなかでも、あるいは編み出せるなかでも最高の手法を用いる。特に、「マイクロモート」と呼ばれる巧みな仕掛け、そして新しい「マイクロライフ」という、命に関わるリスクを表す親しみやすい2つの単位を用いる。私たち著者はこれらが本音を見抜く力を与えてくれると考えており、どちらもまもなく登場する。この意味で、本書は人生にまつわるさまざまな確率を取り上げた新しいガイドブックと言えよう。